58歳、ベンチャー正社員、ひろしの挑戦。

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こんにちは。株式会社TBM コーポレート・コミュニケーション本部の村上です。当企画では、TBMで働く人たちを知って頂くために、社員インタビューを行います!今回は経営企画本部の中村宏さんをお招きしてお話をお聞きしました。TBMへ2018年4月に58歳で正社員としてジョインした中村さんの記事となります。(2018年10月にインタビュー実施)

PROFILE
中村宏/経営企画本部 知財担当
大学を卒業後、現 昭和電線ホールディングス株式会社に入社。キャリアの途中に光ファイバーケーブル材料の研究・開発経験を挟んで、通算約 17 年にわたり特許出願業務、契約交渉・特許侵害紛争等の渉外業務の知的財産業務全般を経験し、知的財産部長としてグループ全体の知的財産業務の管理統括に携わる。2017年には弁理士資格を取得。

目次

#1. 知財業務との出会い

村上:まず始めに34年間のご経歴をお聞きしてもいいですか?

中村:静岡大学工学部を1983年に卒業し、地元から離れたかったという理由もあり、川崎に本社が位置する現昭和電線ホールディングス株式会社に就職しました。当時、昭和電線で偶然、知財担当者が退職するということで、知財のポジションで新たに採用したいと面接の場で急遽知らされ、半ば必然的に「知財やりたいです」と伝えたのが知財業務と接点を持ったきっかけです。工学部で学んできたことを活かせるのかと心配しましたが、その当時、光ファイバーの開発が進んでいたこともあり、光ファイバー関係の知財担当を勤めることになりました。商品の実用化に向け、材料に関する知財を含めて5年間従事しました。

その後は、事業開発部に回り16年半開発に専念した後、知財分野にまた戻ることになりました。その頃から「知財の分野で一生やっていけたらいいな」と思うようになり、弁理士の資格へのチャレンジを始めました。2016年、56歳の4月にはISOマネジメント部門へ移動し、はじめは予想もしていなかったですが、真剣にのめり込んでいくようになりました。

そして、品質・環境管理業務のマネジメントだけではなく、きちんとこれまでに培ったノウハウを活かせる環境で仕事をしたいと思い、転職を意識し始めました。その後、2016年8月にミマキエンジニアリングへ転職。ただ、そこでは自分のできる業務の幅が狭いと感じ、「よりワクワクする場所で働きたいな」と思った矢先に出会ったのがTBMです。

村上:知財の仕事との出会いは、当時の面接官の一言から始まったんですね(笑)では次にTBMと出会い、転職を決意するまでの経緯を教えてください。

#2. 特許申請だけではない、マルチな知財業務

ベンチャーに行きたいという思いは無かった

中村:転職活動を始めた当初は、知財の仕事をライフワークとしたいと考えていました。ただ特段、ベンチャーに行きたいという気持ちは無かったです。TBMに出会ったことは偶然でした。しかし、企業が58歳の人間を常勤の正社員として採用するというのは普通は考えられない事だと思います。その点から、「この会社はどこか違うぞ」と感じました。転職軸として最も優先したことは「何ができるか」という点です。その点、TBMであれば成長途中で何色にも染まっておらず、やりたいことができると思いました。

まだまだ自分自身の知財の業務で事業拡大の可能性を開拓できるという感覚があります。ルーティンワークのように特許申請業務だけを行うのではなく、幅広く業務に関われる点はとてもエキサイティングだなと思いました。また、TBMの企業文化にも惹かれました。前職では現場の人が多かったため、年齢層が比較的高く、若々しさは感じられませんでした。しかし、TBMに初めて足を踏み入れた時、社員の方々からの挨拶を聞いて、「今までと全く違う文化に触れられる」という期待感が生まれました。

村上:確かに、私も初めてTBMを訪れた際の社員の方々からの挨拶には圧倒されました。

#3. ジェネレーションギャップを感じさせない企業文化

中村:TBMの文化として”会社全体を自分ゴト化”を大切にしています。人任せではなく、自ら物事を進める人が集まっています。また、他者のチャレンジは全力で応援するという文化がTBMにはあります。何か進めようとしている人を抑制することはありません。まだ若い会社で、ベースがないからこそ、やればやるだけTBMの功績・歴史として積み上がる。自分の娘と同じような年齢の人も働いていますが年齢差を感じることはほとんどありませんね。仕事をする上で年齢、性別は関係ないと思っているし、よくやってるなと圧倒させられる若手が多いです。新入社員は何もしなくて良いというスタンスではなく、自分でやらなければいけないという意識が感じられる組織です。

村上:なるほど。まだまだ組織として未熟なTBMですが、今の組織規模の中で、どのように知財戦略を進めていきたいですか?

#4. 知財担当を内包化するという経営戦略

中村:ワールドワイドにこれからLIMEXを展開していく中で、知財分野を疎かにしていると展開の幅が狭まります。せっかく開発した技術が、誰でも使用できる状況だと、TBM開発本部の努力の結晶が他の会社の利益になり得ます。事業で利益を上げるためには、簡単に真似させない仕組みを作ることが重要です。そうでないと、利益をあげようとした時に、競合が増え、商品価値が下がってしまいます。

自分たちが開発した技術や製品を、競争優位に位置付けるためには知財の力が必須です。TBMとしてのプロモーション、営業活動、顧客満足度の向上はもちろんですが、それらをTBMだからこそ出来る様にしておくことが大事であり、海外展開にも欠かせません。他社大企業が予算を投入し同じ様な事業に挑戦をした時に吸収されないこと、TBMが先駆者として事業の発展のために知財をうまく活用していくことが私の使命だと考えています。

村上:事業拡大に欠かせない戦略ですね。一般的に知財領域は外部委託する企業がベンチャーだと多いと感じますが、TBMが知財専任者を内包するメリットを教えてもらえますか?

中村:基本的に企業にとって知財を守ろうというスタンスは必要だと考えています。そして、それを外部に頼むとその人たちは外部以上の関係にはならず、第三者の立場でしかビジネスになりません。その先の企業が描く未来については、外部の人たちは関与してこないことがほとんどです。しかし、内部化することで企業として「自分ゴト」として知財に関わることができます。他のベンチャーで、知財専任者を内部に抱えている所はあまり見受けられないですが、TBMとして知財を内製化することで企業価値を高めることに貢献していると思います。

#5. 知財管理も会社と共に歩み、成長を加速させる

中村:TBMで今の段階から知財戦略を推進させ、事業の成長と自分自身の成長を感じることができる点は非常に楽しいですね。大企業に所属していると成長させるのも一苦労、成長を感じるのも一苦労です。自然と物が売れ、企業規模も安定していた大企業と比べると、今は会社と一緒に歩んでいるという感覚がとてつもなく大きいです。現在、ありがたいことにTBMを応援してくれている人がたくさんいますが、これ程まで支援してくれる方が大勢いる会社はそうないと思います。背負っている期待に応えられるよう、規模を拡大させ、安定した供給を作ることが大事だと考えています。

村上:成長し続けるTBMで、どのようなご自身の未来を描いていますか?

中村:もちろん、知財の部分で貢献することが第一だと考えています。ただ、知財の仕事をコアとして、さらに他の仕事にも挑戦していきたいと思っています。技術契約は知財が所管しているため、契約も面白いなと感じ始めています。管理本部だけではなく、経営企画本部の自分も契約に関わり、自分の持っている専門性を活かしたいです。年齢関係なく、体が動かせる間は働き続けたいです。

村上:これからも共にTBMを盛り上げましょう!最後に転職を考えている方に、一言お願いします。

転職を考えている方に一言

中村:これまでの経験を通じて、これからも挑戦し続けたいなと思っている人には是非一度TBMに話を聴きに来て欲しいと思っています。58歳にもなると新しいことに挑戦することも必然的に少なくなってきます。そんな状況を思い切り飛び出してやろうという気持ちになれる人はごく一部です。

一方、人材を受け入れる側である企業としても高齢になればなるほど採用可能性が下がることが一般的です。しかし、TBMの様にシニアとの協業を取り入れる企業も存在します。チャレンジするのであれば、会社の規模やリスクに囚われずに挑戦してほしいと思っています。やりたい、挑戦したいと思っていて我慢をしているのであれば飛び出してほしいです。ゼロから何かを作るのは難しいですが、スポットで専門性を活かせるチャンスがあると思います。一度、TBMのオフィスに話を聞きに来てください。

村上:今日はどうもありがとうございました!

  • 知的財産に関して最近のトピックス(2020/3/5追記)

日本弁理士会が主催する「第6回知的財産活用表彰」において、知的財産活用奨励賞 ブランド部門を受賞致しました。本表彰は、営業秘密保護やブランド、デザイン、標準化等を上手く活用して知的資産経営に積極的に取り組む中小企業、それらを支援する金融機関やシステムツールの開発者や販売者などのサービス支援企業を表彰することで、知的財産の活用に対する意識を高めていくことを目的としています。今回TBMは、新素材LIMEXのブランド力向上を通じて企業価値を高めている点を評価していただき、本受賞に至りました。

詳しくはコチラ>>>

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